DJ用語集

現場とマニュアルで実際に飛び交う言葉を、意味だけでなく「繋ぎのときに何を指しているか」まで書いています。検索するか、カテゴリで絞り込んでください。

beat

リズムを 1・2・3・4 と数えるときの1つ分。DJの操作はすべてこの粒で語られます。

小節bar

4拍でひとまとまり。1・2・3・4 を1回数えて1小節。

繋ぎでは繋ぎの長さは「16小節」「32小節」のように小節で数えます。

フレーズphrase

8小節・16小節・32小節でできた大きなかたまり。曲はこの単位で表情が変わります。

繋ぎではフェーダーを上げる/ベースを入れ替える/前の曲を抜く。全部フレーズの頭に着地させます。

4つ打ちfour on the floor

1小節の4拍すべてにキック(バスドラム)が入るリズム。ハウス、テクノ、EDMの基本形。

繋ぎでは拍が見えやすいので、ビートマッチの練習は4つ打ちから始めるのが早いです。

イントロintro

曲の前奏。DJ向けの音源は、繋ぎやすいようにドラムだけのイントロが長めに付いていることが多い。

繋ぎではここに次の曲を重ねます。イントロが無い曲はブレイクダウン・スワップかカットインで入れます。

アウトロoutro

曲の後奏。イントロと同じく、ドラムだけになっていく構造が多い。

繋ぎでは前の曲のアウトロ+次の曲のイントロ、が一番素直な重ね方です。

バースverse

サビ以外の歌のパート。日本のポップスでいうAメロ・Bメロにあたる。

フック / サビhook / chorus

曲でいちばん盛り上がるメインのパート。ヒップホップやポップスでは「フック」と呼ぶことが多い。

繋ぎでは歌モノを繋ぐときは、フックの言い終わりが自然な切り替え地点になります。

ドロップdrop

ダンスミュージックにおけるサビ。歌ではなく音で盛り上がる山。EDM、DnBなどで使われる。

繋ぎではドロップ同士を同じ拍にぶつけるのがドロップスワップ、両方鳴らすのがダブルドロップ。

ビルドアップbuild up

ドロップの前で緊張を上げていく区間。ドラムの連打やピッチの上昇が入る。

繋ぎではビルドの小節数を先に数えておかないと、ドロップの位置がずれます。

ブレイク / ブレイクダウンbreak / breakdown

ビートが抜けて、パッドやボーカルだけになる区間。

繋ぎでは低音が空くので、次の曲を入れる絶好の隙間になります。

アカペラacapella

歌だけを抜き出したバージョン。

繋ぎでは別の曲のインストの上に乗せて、公式リミックスのように聞かせる技に使います。キーが合っているかは必ず確認を。

インストinstrumental

歌を抜いて演奏だけにしたバージョン。

繋ぎではアカペラを乗せる土台にしたり、歌モノ同士がぶつかるのを避けるのに使います。

キックkick

バスドラム。曲のいちばん低くて太い音。

繋ぎでは2曲のキックが同時に鳴ると音が濁ります。低音は常に1本、が鉄則。

縦フェーダーchannel fader

各チャンネル(デッキ)の音量を上下に動かして調整する細長いツマミ。

繋ぎではハウス/テクノ系は主にこれで繋ぎます。

クロスフェーダーcrossfader

左右どちらのデッキの音を出すかを横方向で決めるフェーダー。

繋ぎではヒップホップ系やスクラッチで多用されます。最初の切り替え練習にも向いています。

トリム / ゲインtrim / gain

チャンネルに入ってくる音量そのものを決めるツマミ。曲ごとの録音レベルの差をここで揃える。

繋ぎでは繋ぐ前に揃えておかないと、切り替えた瞬間に音量が跳ねます。レベルメーターが赤に張り付かない位置に。

EQ(イコライザー)equalizer

HI(高音)・MID(中音)・LOW(低音)の量を個別に増減するツマミ。

繋ぎではDJにとって最重要。LOWを切って入れる → フレーズ頭でLOWを入れ替える、これがミックスの本体です。

アイソレーターisolator

EQの効き方の設定のひとつで、絞りきるとその帯域が完全に消えるタイプ。

繋ぎでは通常のEQだと絞りきっても少し残ります。ベーススワップの切れ味が変わるので、機材の設定を確認しておくと良いです。

フィルターfilter / HPF・LPF

特定の帯域だけを通すエフェクト。高音だけ通すのがHPF(ハイパス)、低音だけ通すのがLPF(ローパス)。

繋ぎではつまみ1本でEQブレンドに近いことができます。かけすぎると音が痩せるので、戻す場所も決めておく。

キュー / モニターcue / PFL

スピーカーに出さず、ヘッドホンだけで次の曲を聴く機能。

繋ぎではCUEボタンを押したチャンネルがヘッドホンに送られます。ここで頭出しとテンポ合わせをします。

レベルメーターlevel meter

出力音量を示すランプ。赤まで振り切ると音が歪む。

繋ぎでは2曲重なる瞬間がいちばん振れます。重ねる前提でトリムは控えめに。

マスター / ブースmaster / booth

マスターはフロアのスピーカーへ送る最終音量、ブースはDJブース内のモニター音量。

繋ぎではブースの音量を上げても、フロアの音は変わりません。マスターは基本的に触らない(ハコの人が決めた値のまま)。

サンプラーsampler

効果音や短いフレーズを単発で鳴らす機能。サイレン、エアホーンなど。

デッキdeck

1曲を再生する単位。2デッキなら2曲を同時に扱えます。

繋ぎではこの資料の図でいうAとBがそれぞれのデッキです。

CDJCDJ

クラブに常設されているプレイヤー。今はUSBメモリに入れた音源を再生するのが主流。

繋ぎではPioneer DJのCDJ-3000などが世界の標準機。現場で慌てないよう、機種名は覚えておくと安心です。

DJコントローラーcontroller

PCやスマホに繋いで使う、プレイヤーとミキサーが一体になった機材。自宅練習の主役。

ターンテーブルturntable

レコード用のプレイヤー。プラッター(回転する円盤)を直接触って操作できる。

ジョグjog wheel

CDJやコントローラーの円盤部分。テンポの微調整、頭出し、スクラッチ、バックスピンに使う。

rekordboxrekordbox

Pioneer DJのDJソフト。曲の解析、キューの仕込み、USBへの書き出しを行う。CDJでプレイする場合もこれで準備します。

Serato DJserato

ヒップホップ系に強いDJソフト。

Traktortraktor

Native Instrumentsのソフト。テクノ/ハウス系に使い手が多い。

CUE(キューポイント)cue point

再生を始める目印。1曲に1つ。

ホットキューhot cue

曲の任意の場所に複数打てるブックマーク。ボタンを押すとその位置から即再生。

繋ぎでは繋ぎ始めたい位置、ドロップ、フック頭に打っておく。仕込みの中身はほぼこれです。

ビートグリッドbeat grid

ソフトが曲に引く拍のグリッド線。これがずれていると、シンクを押しても拍が合いません。

繋ぎでは生演奏やテンポが揺れる曲は自動解析がずれがち。使う曲は事前に確認・修正を。

ループloop

指定した区間を繰り返し再生する機能。4拍、8拍などビート単位で設定できる。

繋ぎでは短いイントロを引き延ばす、アウトロを作る、ループロールで緊張を作る、と用途が広い。

シンクsync

2曲のテンポとグリッドを自動で合わせる機能。

繋ぎでは便利ですが、グリッドがずれていると一緒にずれます。手でビートマッチできるようになってから頼ると安全です。

スリップモードslip mode

ループやスクラッチをしている間も、裏で曲が進み続けるモード。解除すると本来の位置に戻る。

繋ぎではループロールやバックスピンから、拍を崩さず本編に復帰できます。

針飛びskip

レコードの針が振動で飛んでしまうこと。低音の大きい現場ほど起きやすい。

BPMbeats per minute

1分間に刻む拍の数。BPM128なら1分に128拍。曲の速さの単位。

ピッチ(テンポ)フェーダーpitch fader

曲の再生速度を上下させるフェーダー。±6%/±10%/±16% などのレンジを切り替えられる。

繋ぎでは±4%までは気づかれません。8%を超えると、キーロックを入れてもグルーヴが変質します。

ビートマッチbeatmatching

2曲のテンポと拍の位置を合わせて、キックが1つに聞こえる状態にすること。

繋ぎではDJの基礎体力。合っているかは「キックが2つ聞こえないか」で判断します。

キーロック / マスターテンポkey lock

テンポを変えてもキー(音程)が変わらないようにする機能。

繋ぎではオフだとピッチ約6%で半音動きます。ハーモニックミキシングをするならオンが基本。

キーkey

曲の調。DJソフトが自動で判定して表示します。

繋ぎでは旋律やボーカルが重なる瞬間だけ、キーの相性が問題になります。ドラムだけの区間なら気にしなくて大丈夫。

Camelot(キャメロット)camelot wheel

キーを 1〜12 の数字と A(マイナー)/B(メジャー)で表した早見表。8A、5B のように表示される。

繋ぎでは安全なのは同じ数字、±1、A↔B の3手。+2 は明るく持ち上がるエナジーブースト。

ハーモニックミキシングharmonic mixing

キーの相性を見て曲を並べる考え方。

繋ぎでは守りすぎると全部同じ表情になります。キーは判断材料のひとつ、優先はフロアの反応。

ハーフタイム / ダブルタイムhalftime / doubletime

テンポを半分/倍として数えること。87と174のような1:2の関係は同じパルスを共有します。

繋ぎでは遠いBPMへピッチを使わずに渡れる抜け道。70↔140、75↔150 も同じ関係。

ミックス / つなぎmix

曲を切らさず次の曲へ移す作業。広くDJプレイ全般を指すこともある。

カットインcut in

前の曲を切って、次の曲を頭から鳴らす切り替え方。

ロングミックスlong mix

時間をかけて2曲を重ね、じわじわ入れ替える繋ぎ方。ハウスやテクノの標準。

ベーススワップbass swap

低音だけを一手で入れ替える操作。

繋ぎではクラブの繋ぎで最も重要な1動作。ここが濁ると全部濁って聞こえます。

エコーアウトecho out

エコーの残響を残したまま曲を消す抜け方。テンポもジャンルも問いません。

スクラッチscratch

レコードやジョグを前後にこすって音を出すテクニック。

バックスピンbackspin

逆回転させて曲を強制終了させ、次の曲へ叩き込む切り替え。

ダブルドロップdouble drop

2曲のドロップを同時に鳴らすこと。主にドラムンベース。

マッシュアップmashup

ある曲のアカペラを別の曲のインストに乗せ、新しい1曲にすること。ブートレグとも。

リミックスremix

元の曲のボーカルを使って、トラックを作り直したバージョン。

リエディットre-edit

既存の曲を、DJがかけやすいように構成だけ組み替えたバージョン。イントロを足す、尺を伸ばすなど。

電車事故trainwreck

繋ぎが崩れて2曲の拍がぐちゃぐちゃになった状態。

繋ぎでは起きたら、隠そうとせず片方を素早く抜くのが最短の復旧です。

ハコvenue

クラブやライブハウスなどの会場のこと。「小箱」「大箱」と規模で呼び分ける。

ブースbooth

DJが立つ場所。機材とモニタースピーカーが置かれている。

フロアfloor

お客さんが踊っているスペース。「フロアを読む」で客席の反応を見る意味になる。

ウォームアップwarm up

オープン直後の時間帯。人がまだ少なく、これから場を温める役割。

繋ぎではここで飛ばしすぎないこと。長めのブレンドと落ち着いた選曲が向いています。

ピークタイムpeak time

その日いちばん人が多く、熱量が高い時間帯。

繋ぎではイベント全体の真ん中より少し後ろに置かれるのが一般的です。

クローズclosing

最後の時間帯。徐々に温度を下げて締める役割。

タイムテーブルtime table

誰が何時から何時まで回すかの表。「タイテ」と略される。

繋ぎでは自分の前後が誰で、どんな音を出す人かを知っておくと選曲がぶれません。

レジデントresident DJ

その店やパーティーに定期的に出ているDJ。

B2Bback to back

2人以上のDJが交互に曲をかけていくスタイル。

回す

DJをすること。「今夜◯◯で回す」のように使う。

セットリストset list

かける曲とその順番。「セット」とも。

繋ぎでは最初のうちは組んでおくのが安全。ただし丸ごと固定せず、流れが変わったとき用の保険を数曲用意しておく。

アンセムanthem

そのフロアの誰もが知っている定番曲。

繋ぎではピークに1〜2曲。序盤で使い切ると後半の手札が無くなります。

オープンフォーマットopen format

ジャンルや年代を限定せず幅広くかけるスタイル。

繋ぎではBPMが飛び回るので、エコーアウトとカットインが主戦力になります。

サウンドチェックsound check

本番前に音を出して確認すること。

繋ぎではUSBの読み込み、ヘッドホンの音量、EQの初期位置。ここで確認しておくと本番の事故が減ります。

リクエストrequest

お客さんからの選曲の要望。

繋ぎでは受けるかどうかは流れ次第。受けるなら、テンポとキーが飛ぶ前提でカットやエコーアウトを用意しておく。